遺言作成
まずは"遺言作成のススメ"をご覧ください。
当事務所では、15歳以上の方であれば、例え元気でも若くても遺言を作成しておくことをお勧めします。
自筆証書遺言であれば、自分一人で作成することも可能ですので、ぜひ当HPを参考に作成してみてください。
自筆証書遺言
最も一般的な遺言の形と言われています。遺言を作成する方が15歳以上であり、意思能力があればだれでも作成することができ、必要な物も多くありません。紙とペン(消えないボールペン等)、印鑑と朱肉があれば作成することができます。
前段の意思能力がある状態とは成年被後見人ではない人及び精神病や認知症によって判断能力を欠く状態でない人という意味ですが、判断が非常に難しくなってしまいます。場合によってはかかりつけ医に精神病や認知症で判断能力を欠いでいない状態であると診断してもらうことも必要です。
自筆証書遺言作成時のルール
自筆証書遺言に効力を持たせるために、民法では次のように定められています。
"民法 第968条
自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。
前項の規定にかかわらず、自筆証書にこれと一体のものとして相続財産（第９９７条第１項に規定する場合における同項に規定する権利を含む。）の全文又は一部の目録を添付する場合には、その目録については、自書することを要しない。この場合において、遺言者は、その目録の毎葉（自書に因らない記載がその両面にある場合にあっては、その両面）に署名し、印を押さなければならない。
自筆証書中の加除（前項の目録を含む。）その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じない。"
具体的にどのような事なのでしょうか。
①一部を除き全文を自署する
自筆証書遺言は、以前までは内容全文を全て自署しなければなりませんでした。理由としては偽造を防止する為で、当然のことであると考えられますが、非常に大変な作業となります。そこで、昨今の民法改正により2019年1月13日以降に作成する自筆証書遺言は、財産目録の部分に関しては自署でなくてもよくなりました。例えばパソコンで自ら作成した目録でも良いですし、不動産の登記証明書や預金通帳のコピーを添付することも可能となりました(それでも自筆証書遺言の作成には非常に労力を要しますが)。
②日付を自署する
これも遺言の偽造を防止する為、当然のことであると考えられます。"令和〇年〇月吉日"は日付が特定できないため、無効の要因となりますし、"令和〇年〇月末日"という表現も無効となる可能性があるので避けましょう。手間としては日付を明記する場合と変わらないため、必ず令和〇年〇月〇日と記載しましょう。また、日付入り印鑑やスタンプも絶対に避けてください。
③氏名を自署する
全文、日付を自署するのですから、当然氏名も自署することとなります。ここで気を付けていただきたいのは、必ず遺言作成者1名の氏名のみを記載するということです。夫婦で遺言を作成する場合は、各人それぞれの遺言書をそれぞれ自筆で作成してください。また氏名をペンネームや芸名で記載することも、記載した本人が特定できれば法的に認められる場合があるようですがケースによっては認められないこともあり、しっかり本名を記載したほうが無難であるといえます。
④必ず押印をする
遺言書そのものに加え及び財産目録の全ページ(裏表に記載事項がある場合は裏表どちらにも)に必ず署名押印をしてください。拇印や認印でも認められる場合がありますが、のちのトラブルを避ける為に役場に登録した印鑑が望ましいと思います。
⑤加除訂正のルールを守る
民法968条にあるように「遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じない。」となっています。具体例として、以下のように訂正します。
A.遺言作成者自身が、遺言書の末尾に訂正箇所及び何をどのように変更・訂正したか記し、署名する。
B.変更・訂正した部分に二重線等を用い、変更・訂正する。
C.変更、訂正箇所に押印する。
ご依頼前後の流れ
どのような支援を望まれるのか教えてください。
①「自筆証書遺言について、特に原案は無く、書き方を一から教えてほしい」というケース
②「自筆証書遺言の原案はあるが、法的におかしなところがないかチェックしてほしい」というケース
③「自筆証書遺言について、自力で作成する為に習字の勉強とあわせて書き方を一から教えてほしい」というケース
④その他(面談で話を聞いてから決めたい等)
ご依頼の流れをご覧になり、お電話、FAX、メール等でご連絡ください。
公正証書遺言
公正証書遺言は公証役場で遺言を公正証書として保管してもらう遺言です。自筆証書遺言をご自宅で保管している場合によくある"遺言をだれにも見つけてもらえなかった""遺言を一部の相続人に、他の相続人の知らないうちに破棄された"というようなトラブルを未然に防ぐことができますし、文面も公証人のチェックが入るので安心です。また、家庭裁判所による検認も必要なく、自署でなくパソコン等で文章を作成しても構いません。但し、証人が必要となったり政令に定められる手数料が必要となる、必要書類が複数ある等の理由から決して自筆証書遺言と比べ手間がかからないわけではありません。
ご依頼前後の流れ
(1)正式にご依頼いただけましたら遺言の原案を作成致します。どのような遺言にしたいのかご希望をしえてください。また、すでに原案があれば頂きます。
↓
(2)必要な書類をご指示致します。書類がそろいましたら郵送又は手渡しで書類を頂きます。
↓
(3）私共と公証役場で打ち合わせを行い、公証役場へ行く日程を決定しご連絡いたします。なお、必要な証人は私共で手配いたします。
↓
(4)あらかじめ指定した日に実印を持参し公証役場へ行きます。
↓
(5)公証役場にて、遺言書に署名捺印をします。その後、原本は20年間公証役場で保管されることとなり、正本は遺言作成者の控えとなります。
秘密証書遺言
自筆証書遺言と公正証書遺言の良いところと悪いところを合わせたような形式の遺言です。利用する人は自筆証書遺言、公正証書遺言にくらべ少ないです。
文面を自筆する必要がなく、パソコン等で文章を作成でき、かつ公証役場で保管するのですが、公証人や証人にも内容を提示する必要がなく、最大限に秘密を守ることができます。但し公証人は遺言の内容を保証しないため、遺言が適法なものでなければ遺言としての効力はありませんし、公正証書遺言と同じく費用がかかり、公証役場に行く手間もかかります。
ご依頼前後の流れ
(1)正式にご依頼いただけましたら遺言の原案を作成いたします。どのような遺言にしたいのかご希望をしえてください。また、すでに原案があれば頂きます。
↓
(2)必要な書類をご指示致します。書類がそろいましたら郵送又は手渡しで書類を頂きます。
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(3）私共と公証役場で打ち合わせを行い、公証役場へ行く日程を決定しご連絡いたします。なお、必要な証人は私共で手配いたします。
↓
(4)あらかじめ指定した日に実印を持参し公証役場へ行きます。
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(5)公証役場にて遺言書が自分の遺言であること、氏名、住所を公証人に申述して頂きます。その後、申述した旨及び申述の日付の入った封書に署名捺印をお願い致します。
お困りごとを教えてください
ご依頼又はお問い合わせのご連絡は、お電話、FAX又はお問合せフォームにてご連絡ください。
お電話の場合は、当方の都合で出られない事があり、その場合は留守番電話にて対応致します。
ご了承ください。
なお、留守番電話、FAX、お問合せフォームでご連絡頂きましたら休日を除き24時間以内にご連絡致しますので、しばらくおまちください。
また、緊急のご対応に関しては、その旨も併せてご連絡ください。
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